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私の好きな映画

tetsu8
2023/12/21 03:01

藤岡弘の出演映画  その2

引き続き、松竹時代の藤岡弘である。
 

66年に入っても、藤岡の出演作は結構多い。まずは「日本ゼロ地帯 夜を狙え」

「涙の連絡船」都はるみの大ヒット曲を元にした歌謡映画。藤岡のデビュー作「アンコ椿は恋の花」も彼女の歌謡映画であった。

 

「雨の中の二人」橋幸夫のヒット曲を元にした歌謡映画。橋の曲を題材にした映画は多く、橋自身が主演を務めることがほとんどだが、本作は田村正和と中村晃子が主演で、橋は本人の役で出演している。

 

「天下の快男児」は主演が竹脇無我で、そのライバルが倉丘伸太郎で、その妹が香山美子である。

 

とまあ、66年はここまでは大した役がなかったが、5月14日に公開された二作品はいずれも藤岡が主演で、相手役は共に新藤恵美である。

その1本「東京無宿」は、「ヤサぐれの掟」の続編的な作品といえようか、「風にきけ雲にきけ」で、正確にはその前に「青春の言葉より」というのが付くようだ。こちらは明朗な青春映画で、藤岡は医大生、新藤は女子高生という設定。勝呂誉、田辺靖雄、沢ひろ子、太田博之、桑野みゆき、宗方勝巳、望月浩、木の実ナナ、高石かつ枝などが出演している。

 

「かあちゃんと11人の子ども」は、タイトル通り11人の子供を持つ母親を描いた作品で、原作は吉田とらという人。劇中の主人公もそのまま吉田とらで、左幸子が演じる。他の吉田家の人間が実名かどうかはわからないが、夫役は渥美清。11人の子供たちを演じるのは男子は内藤武敏、近藤洋介、佐藤英夫、工藤堅太郎、田村正和、藤岡弘で、女子は久我美子、稲野和子、十朱幸代、倍賞千恵子、左時枝である。

 

年が明けて67年の正月映画が「シンガポールの夜は更けて」である。タイトルは橋幸夫の85枚目のシングルからで、つまり本人出演の歌謡映画だ。

 

同じ1月に公開されたのが「宴」。タイトルからは想像できないが舞台は35~36年で、料亭の娘・岩下志麻と陸軍青年将校・中山仁の悲恋メロドラマ。226事件が関わっている話である。

67年3月の「あゝ君が愛」はいかにも松竹メロドラマという感じ。ヒロインはデビューしてまもない(おそらく2本目)当時19歳の生田悦子であった。その相手役は 山口崇で外科医と看護婦という関係だ。

その2週間後に公開されたのが「宇宙大怪獣ギララ」だ。松竹唯一の怪獣映画として知られる。「ゴジラ」「ガメラ」など怪獣ブームであったこともあろうが、製作のきっかけは東映の「大忍術映画ワタリ」だったと当時の「松竹タイムズ」には記載されている。また「松竹タイムズ」では出演者に木村功の名があるが、出演していない。ハリウットで合成特殊技術を学んだ二本松嘉瑞が監督を務めた。主演は和崎俊也、原田糸子で、他に柳沢真一、岡田英次、園井啓介、北竜二、フランツ・グルーベル、ペギー・ニールなど。
藤岡弘はポスター上は3番手に名前があるが、月ステーションの通信員Aという役で大して出番もない。大部屋役者がやってもいいような役だが、無理にでも出てもらいたかったということなのだろうか。博士役フランツ・グルーベル(グルーバー)は、「キイハンター」「ザ・ガードマン」などアクションドラマの悪役外国人としてよく登場していた。

 

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