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私の好きな映画

趣味は洋画
2023/12/28 18:33

懐かしき1950年代の映画「ヨーロッパ編」

1960年代、1970年代と振り返ってきて、今回は1950年代の名作を「ヨーロッパ編」として懐古してみたい。

当時の作品をリアルタイムで観ていたわけではないが、深い感動に浸れる名画が多い。

 

 

「死刑台のエレベーター」(1957年・フランス) ルイ・マル監督

エレベーターに閉じこめられるというアクシデントによって崩れる、完全犯罪の顛末を描いた異色サスペンス。

土地開発会社に勤めるジュリアン(モーリス・ロネ)は、社長夫人フロランス(ジャンヌ・モロー)と愛し合っている。2人は共謀し、社長をピストル自殺に見せかけて殺害するが、現場に証拠のロープを残したことに気づき、引き返すが...。

都会人の孤独を描いたヌーヴェル・ヴァーグの先駆け的作品で、モダン・ジャズも実に効果的だ。

 

 

「道」(1954年・イタリア) フェデリコ・フェリーニ監督

人間の愚かさと魂の救済というテーマが色濃く表現された名作。

純真無垢な女性ジェルソミーナ(ジュリエッタ・マシーナ)は、大道芸人ザンパノ(アンソニー・クイン)に買われ、一座に加わった。彼女は懸命に芸をして客を喜ばせるようになる。そんなある日、2人の前にイル・マット(リチャード・ベイオスハート)という陽気な芸人が現われる。

とにかくジュリエッタ・マシーナの表情豊かな演技が素晴らしい。

 

 

「禁じられた遊び」(1952年・フランス) ルネ・クレマン監督

戦争により孤児となった少女と農家の少年との交流を通して、反戦のメッセージを静かに訴える。

哀しくも詩情あふれる名作で、ナルシソ・イエペスのギターが奏でるメロディーは忘れ難い。

5歳の少女ポーレットを演じたブリジット・フォッセーは、「ニューシネマ・パラダイス」(89年)のDC版に出演、ミシェル少年を演じたジョルジュ・プージュリーは、上述の「死刑台のエレベーター」にも出演している。

 

 

「野いちご」(1957年・スウェーデン) イングマール・ベルイマン監督

人生の虚しさと晩年の孤独を、現実と幻想が交錯する映像で描いた傑作。

76歳の医師イサク(ヴィクトル・シェーストレム)は、長年の功績が認められ、ルンド大学の名誉医学博士号を授与されることになった。授与式の前夜、彼は死を暗示する悪夢を見たため、自ら車を運転して大学へ向かう。途中、立寄った別荘の野イチゴの窪地で、彼は過去の幻影を見る。

ビビ・アンデショーンイングリッド・チューリンら、スウェーデン女優の名演も見逃せない。

 

 

SOSタイタニック/忘れえぬ夜(1958年・イギリス) 

                    ロイ・ウォード・ベイカー監督

1912年に起きた、英国の豪華客船タイタニック号の遭難を、セミ・ドキュメンタリー・タッチで描いた秀作。 特に、氷山との衝突の原因になった濃霧の描写は賞賛に値する

ケネス・モアデヴィッド・マッカラムオナー・ブラックマンケネス・グリフィスら、イギリスの名優が多数出演している。

 

 

鉄道員(1956年・イタリア) ピエトロ・ジェルミ監督

頑固な老鉄道員とその家族の姿を通して、戦後のイタリア社会に暮らす庶民の喜怒哀楽を感動的に描いた名作。 

ピエトロ・ジェルミ監督自ら主演し、哀愁を帯びたテーマ音楽が雰囲気を盛り上げている。

長女ジュリアを演じたシルヴァ・コシナは、エキゾチックな顔立ちが印象的。

末っ子サンドロを演じたエドアルド・ネヴォラが愛らしい。

 

 

現金(ゲンナマ)に手を出すな(1954年、フランス・イタリア) 

                    ジャック・ベッケル監督

戦後のフランス映画の潮流、フィルム・ノワールの原点といわれる傑作。

強奪した金塊の争奪戦を軸に、男の友情や心意気を、ジャン・ギャバンが見事に演じている。

出演時50歳のギャバンは、人生の重みと風格を備え、無表情で自然なしぐさに抜群の存在感がある。若きリノ・ヴァンチュラや、ジャンヌ・モローといった将来の大物俳優も出演している。

 

 

他にも「恐怖の報酬」(52年・フランス)、「勝手にしやがれ」(59年・フランス)、「大人は判ってくれない」(59年・フランス)、「灰とダイヤモンド」(58年・ポーランド)、「居酒屋」(56年・フランス)、「殺人鬼の罠をかけろ」(58年・フランス)といった名作、傑作が並ぶ。50年代のヒット作にフランス映画が多くイギリス映画が少ないと感じるのは私だけだろうか。

次は、懐かしき1950年代の映画「日本編」を探訪したい。

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1 件の返信 (新着順)
飛べない魔女
2023/12/29 17:34

1950年代の映画は名作ぞろいですね。
中でも私は「道」が好きです。
「野いちご」と「現ナマに手を出すな」をリストに入れました!
日本映画編も楽しみにしています。

ところで、この大きな「レンタルはこちら」のアイコンはどのようにすれば表示が作れるのでしょう?
運営に問い合わせたのだけど、返事がもらえなくて。。。
教えて下さいませ。


趣味は洋画
2023/12/30 22:25

魔女さん、いつも読んでいただきありがとうございます。
「道」のジュリエッタ・マシーナ、良かったですよね。
彼女の素顔からは到底想像できない、ジェルソミーナへの役作りメイクでした。
勿論、外面だけでなく内面の演技も素晴らしかったのですが。

この大きな「レンタルはこちら」のアイコンはどのようにすれば表示が作れるのでしょう?
魔女さんはボクのデジタル音痴はよくご存じだと思いますので、ありのままをお話します。

「下書き部屋」で投稿したあとは、Discover usの運営スタッフの方にお任せしております。キャッチ映像や全体的なチェックなど。

因みに、次の順序でクリックしていけば、表示できるようです。
①映画マガジン ②下書き部屋 ③シネマニスト・マニュアル(説明文章の下部に表示されています) ④使用画像について
④で詳しく説明されていますが、音痴のボクには叶わないことで、諦めています。

魔女さんなら何の問題もなくクリアできるのではでいでしょうか。

それにしても、次々と上がってくる投稿のアタマを見ていると、大半はまるでSNS!
もう辟易していて読む気になりません。
当初は「コラム」「コラムニスト」でスタートしたはずですが、いつのまにか「シネマニスト」に名称が変わっていますね。
そりゃそうでしょう。
素人がいくら投稿しても、所詮、コラムニストと呼べるには世界が違いすぎます。

DISCASレビュー広場で申し上げたかったのですが、つい愚痴ってしまいました。
2023.12.30

飛べない魔女
2023/12/30 22:47

洋楽さん!
教えてくださり有り難うございました。マニュアルちゃんと読んでみますね(^^;

いつの間にかシネマニストに変わりましたね。
私は皆さんのパワーに全くついていけない状態ですが、ぼちぼちマイペースで投稿していこうと思います。

今年もあと一日ですね。
年々年の瀬感は薄れていきますが、なんとなく気持ちがワサワサしちゃいます。
来年もよろしくお願い致しますm(__)m
良いお年をお迎え下さいませ。

飛べない魔女
2024/01/02 17:17

洋画さん!なぜか↑が洋楽さんになっていたことに今気が付きました。
大変失礼いたしましたm(__)m
今年もよろしくお願いします。