ガス燈(1944年)@イングリッド・バーグマン主演
1944年版の「ガス燈」(原題:Gaslight)を紹介しようと思います。
先日、初めてこの映画を観たのですが、シンプルにとても面白かったです。舞台はイギリスロンドン。主人公のポーラを演じるのは『イングリッド・バーグマン』!!
彼女の映画は「カサブランカ」(コラム書いてます)しか観たことなかったのですが、この映画は彼女の名演がかなり光っています。
そして個人的に好きは俳優で、第三の男などオーソン・ウェルズ作品にも多く出ている『ジョゼフ・コットン』も出ており、ストーリーもですが当時の俳優たちの名演を観てとても心が躍りました。
監督はこちらも有名な「ジョージ・キューカー」です。
あらすじは、主人公ポーラ(イングリッド・バーグマン)は偉大な歌手である叔母を持っていたが、その叔母はポーラが少女だった頃に何者かに殺害され犯人はまだ捕まっていない。ポーラは大人になり叔母と同じオペラの道を歩もうと音楽を学ぶのだがグレゴリーという男性と恋に落ちたことをきっかけに音楽を辞め、彼の言葉をきっかけに、かつて叔母が住んでいたロンドン(9番地)に引っ越してくる。その屋敷は当時のままであった。彼女は新婚なこともあり心躍る生活が待っていると思っていたところ、夫であるグレゴリーは屋敷に人を呼ぶ頃を許可せず、またポーラに外出することを許可しなくなってくる。
そして2人で出かけた際にポーラが物を無くしたり、物忘れをしたり、家でメイドへのあらぬ疑いをかけるようになってくる。そして次第にポーラは精神的に追い詰められてきて、ある御夫人に招待頂いた音楽祭に2人で出かけたところ、また夫の物を無くしてしまい、精神的に錯乱してくるのである…
だが真実は・・・・
この映画は、ガスライティング(心理的虐待の一種であり、被害者に些細な嫌がらせ行為をしたり、故意に誤った情報を提示し、被害者が自身の記憶、知覚、正気、もしくは自身の認識を疑うよう仕向ける手法)の語源になったと言われている作品と言われています。
最後のバーグマンが夫に反旗を振り返して強く言葉を発するシーンは、それまで観ていた観客の心を「スッ」っとしてくれたんではないかと思います。
最後はジョセフ・コットンと良い感じになります。
ちなみにところどころで出てきた屋敷の近くに住んでいるおしゃべりなご婦人(スウェイツ夫人)は、先日コラムに書いた「バルカン超特急」で「ミス・フロイ」を演じていた『メイ・ウィッティ』だったことに、まず驚きと嬉しさを感じました。当時彼女は引っ張りだこだったのでしょうね。
ちなみにこの映画はアメリカでは1944年公開日本では1947年公開と、戦後すぐに公開されています。当時のイングリッド・バーグマンは日本ではどのような人気だったのか気になるところでもあります。
またこの映画は1940年代のイギリスの文化を観ることができます。当時は移動は馬車であり、メイド制があり階級制度が表れています。また音楽会でのご婦人たちの衣装も20世紀半ばのヨーロッパのトレンドを表しており、映画は現代に伝える伝記物でもあることを再認識させてくれます。
個人的には馬車での移動が20世紀半ばでもあったのだということに驚きを感じました。これはアメリカが舞台の映画と少し違うところな気がします。
この映画はシンプルに面白い!!
この次はヒッチコック作品でありイングリッド・バーグマンも出ている「汚名」を観てみたいと思いました。
モノクロ映画はその時の天候等は分かりづらいですが、女優がより輝いているように思います。
バーグマンはこの映画でアカデミー賞主演女優賞を取りました。
また知らなかった良い映画に出会えてとても良かったです。
当時のオフィシャルトレーラーがあったので是非ご覧ください!
☆静香のHPです☆
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投稿を表示多くは観ていませんが、クラーク・ゲーブル出演作や、チャップリン作品は観ました!やはり白黒映画は良い意味で情報量が少なく、俳優に集中できますね😁