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tetsu8
2023/06/27 17:30

新・ハレンチ学園

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1年の正月に公開されたのがシリーズ4作目(最終作)の新・ハレンチ学園である。70年10月からはテレビドラマでの「ハレンチ学園」がスタートしており、低俗番組との非難も少なからずあったが東京12チャンネル(現・テレビ東京)としては記録的な高視聴率をマークしていた。
 

さて映画版では何が「新」なのかと言えば、原作でもあった「ハレンチ大戦争」の後の世界を描いているところである。
原作である永井豪と言えば、後の「デビルマン」や「バイオレンスジャック」等を見てもわかると思うが残酷描写が多いのが特徴でもある。キャラクターが次から次へと死んで行くわけだが、本作ではその永井豪の絵を用いて、このハレンチ大戦争を処理するという予算に優しいアイデア。
 

生き残り生徒として、前作から引き続き登場するのが千葉裕(山岸)、大谷淳(イキドマリ)、アタック一郎(フーセン)、増田ひろ子(名前は初子に変更されている)等で、聖ハレカヤ学園を乗っ取って、新しいハレンチ学園を作るというところから始まるのが今回のお話。シリーズ2作目から山岸役の千葉裕はこの後、青春ドラマ等で活躍し「Gメン75」では刑事役に抜擢されたりしている。、
 

旧ハレンチ学園の教師たちは軒並み戦死したという設定だが、ヒゲゴジラは登場。演じるのは2作目でも同役を演じた高松しげお。ただし、別のヒゲゴジラであるという設定である。他に教師となるのが大泉滉E・H・エリック、海野かつを等で、募集に現るのがストレート・コンビ(橋達也、花かおる)。パッと見がコント55号に似ており、明らかに彼らを意識していたと思われる。橋達也は「笑いの園」などを経て、07年には日本喜劇人協会の会長に就任したりしている。
 

左卜全演じる用務員甚兵衛も引き続き登場。何故かハレカヤ学園の用務員になっていたという設定。
そして二代目十兵衛である渡辺やよい。生徒ではなく何故か教師である。先代とは別人で、児島美ゆきの十兵衛も死んでいるという設定のようだ。児島美ゆきが嫌がって降板したという説もあるが、前述のとおり並行してドラマ版が放送されており、そちらを優先したということではないだろうか。
 

演じる渡辺やよいは、児島とは同い年(学年は1つ下)で、彼女と同じ東映児童研修所の出身。渡辺は「プレイガール」のレギュラーになるなど、この後もセクシー路線で活躍していく。
そして、映画版「ハレンチ学園」の顔ともいえる宍戸錠。今回はマカロニ(戦死)ではなくゲバゲバという教師の役。当時流行っていた「ゲバゲバ90分」に宍戸も出演していたからなのだろう。本作では学園長に就任する。
 

他の出演者としては、三遊亭圓楽(五代目)、桂三枝(現・文枝)、常田富士男、そして生徒の中に片桐夕子(当時、五月由美などがいる。テレビ版で解説と次回予告を担当している教育評論家の阿部進(カバゴン)も顔を見せている。

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