ベルナール・ビュフェの美術館創立50年を記念した、映画関連の企画展開催中!
■はじめに
ベルナール・ビュフェ(Bernard Buffet)(1928年7月-1999年10月)はフランスの画家で、第二次世界大戦後の具象絵画の代表的な画家。日本には早くから紹介され、静岡県長泉町(@三島駅)に彼の作品のみを収蔵・展示するベルナール・ビュフェ美術館が1973年に開館し、昨年から、開館50周年記念展が今年11月下旬迄開催される予定。
また、同時に4月上旬から「ビュフェのパリ カフェと映画と音楽と」という企画展も開催されていることを最近知ったので、早速、先週末に参った。<念願の美術館への往訪かなう!>
■ビュフェと私
昔から、パリの街を描いたフランスの画家では、ユトリロとビュフェに興味があり、特にビュフェは、油彩以外のリトグラフの黒い描線の鋭さが好きで、若い頃から美術館でちびちびと気に入った絵画のポストカードを収集していた。ビュフェの絵は、具象画といっても、シャープな描き方にグラフィックデザイン的な洒落感が感じられ、余計魅了される。
■“カフェと映画と音楽と”
若きビュフェは20才で注目を浴び、パリの「シネクラブ」に登録し、当時の「ヌーヴェルヴァーグ」の時代の潮流にのり、1958年に第11回カンヌ映画祭の審査員をつとめた。美術館に所蔵される、その頃(1956-1967)の代表的な映画12本のポスターが展示されていた。2本は未だ鑑賞していないが、観た記憶のあるポスターもキレイな状態で展示されていた。そのうち、なんと、先日の♪シネマ・フランセでも話題にした「突然炎のごとく」のポスターはチラシにも掲載されていた。
音楽でいえば、ビュフェの美しい妻であるアナベルはファッションモデルで歌手でもあり、ジュリエット・グレコとも親しいということで、ロベール・ドアノーが撮ったグレコ等の写真も展示されていた様だが、生憎、そのコーナは見逃がした。若きビュフェはなかなかのイケメンだった様で、ロベール・ドアノーが撮影したビュフェの写真(ポストカード)を記念にゲットした。
■フランソワーズ・サガンの小説とビュフェの絵画
映画化された、フランソワーズ・サガン原作の小説は多数あるが、新潮文庫の「ブラームスはお好き」等の多くの作品の表紙がビュフェの作品で、昔は、その表紙も楽しみに収集していた記憶がある。ちなみに訳者の朝吹登水子氏も、第11回カンヌ映画祭の審査員を務めている。
●ビュフェあれこれ
自宅に戻って、ビュフェのポストカードを整理したところ、「カンヌ映画祭のアナベル(Annabel au festival de Cannes)」(1960)という作品もあり、ビュフェと映画の関り等も理解できる。映画と音楽というより、絵画と文学と映画は、なんだか密接に関係していることを改めて実感する。
分野が違うので、関連する好きな映画をかたるのは、別の機会にしたい。
●関連の投稿
◆絵になるパリが、シャンソンや写真と共に凝縮された映画
「パリが愛した写真家 ロベール・ドアノー 永遠の3秒(Robert Doisneau)」(2016)
https://community.discas.net/announcements/pb60tvbmifeecgde
◆ジャンヌ・モローの「突然炎のごとく(Jules et Jim)」
https://community.discas.net/announcements/gaqn8b7ipgablsy0