Discover us

私の好きな映画

tetsu8
2023/11/10 05:52

水谷豊の出演映画

70年代青春スターシリーズ、今回は水谷豊である。水谷豊もテレビでの活躍が目立つ役者であり、実際映画の方では目立つ作品は少ないと言える。


65年、12歳の時に劇団ひまわりに入団。68年手塚治虫原作の「バンパイヤ」で主役デビューを果たす。実写ドラマではあるが、アニメとの合成作品である。水谷演じるトッペイがオオカミに変身する際、変身後はアニメとなって動くわけである。何となく勘違いしていたが、バンパイヤはトッペイだけではなく何百人とおり、狼だけでなく蝙蝠やら亀やらいろいろな形態がある。

 

映画の方のデビューは70年の「その人は女教師」と公式ではなっているようだが、水谷豊という名前がクレジットされたのは「バンパイヤ」よりも早い67年の日活映画「青春の海」だったりするのだ。主演は吉永小百合で、その妹が和泉雅子。その隣人が父親が笠智衆で、川地民夫、渡哲也、和田浩治、山内賢の四兄弟という中々豪華なキャスト。吉永は中学校教師で水谷はその生徒の一人である。漢字は不明だが「アガワヨシユキ」という役名もあるようだ。ちなみに話に関わる生徒を演じているのは小倉一郎である。
 

話が前後するが、「バンパイヤ」で主役を演じたものの人気俳優の仲間入りとはいかなかった。主な活動は東宝学園青春シリーズの5作目となる「炎の青春」(69年)に生徒役で出演したくらいだろうか。しかし低視聴率でわずか10回で打ち切られている。
その縁からなのか70年、水谷は東宝の映画に立て続けに出演している。その1つが前述の「その人は女教師」である。主演は岩下志麻で、相手役となるのが映画デビューとなる三船史郎である。あの三船敏郎の長男だ。タイトルどおり岩下は教師役だが、水谷はその生徒の一人のようだ。

 

「その人は女教師」より2週間ほど早く公開されているのが「バツグン女子高生16才は感じちゃう」である。ピンク映画のようなタイトルだが、主演は清純派・吉沢京子なのでそういう映画ではないだろう。他に黒沢年男、夏木陽介、内藤洋子、有島一郎、久保菜穂子といった青春ドラマなキャストが並ぶ。生徒役も矢野間啓治、木村豊幸のコンビに加え、小倉一郎そして水谷豊といった具合。
11月にはシリーズ第2弾「バツグン女子高生そっとしといて16才」が公開。吉沢、黒沢、夏木に加えて岸ユキ、柴田侊彦などで、本作では柴田が中心生徒となるようだ。矢野間と木村コンビに加え、赤塚真人そして水谷豊。今までは一応、役名があったのだが、ここでは「部員A」となっており、その他大勢扱いであった。

70年はもう一作映画に出演しており、それが大映の新・高校生ブルースである。タイトルに「新」と付いているということは前作があるわけだが、その「高校生ブルース」と主演が同じ関根恵子(現・高橋惠子)と内田喜郎という以外、ストーリーなどに関連性はない。その関根恵子は当時15歳にしてヌードを披露するという、現在なら無理であろう衝撃デビューを飾っている。
この「新」の方では、内田に加え、菅野直行そして水谷豊が「童貞トリオ」と呼ばれる恋愛青春映画である。水谷が映画では初のメインキャストの一人を演じた作品であると言える。内田喜郎も水谷同様に劇団ひまわりの出身で、当時は大映の専属であった。大映倒産後はジャニーズ事務所に所属した時期もある。個人的にはドラマ「新十郎捕物帖・快刀乱麻」(73年)の主題歌「少女ひとり」を歌っていたことが印象に深い。現在も俳優活動は続けているようだが、シャンソン歌手としての活動がメインのようだ。菅野直行はダウンタウンの浜田雅功に似ていると話題になったことがある。

コメントする