「男はつらいよ」は単なるヒューマンドラマではない?研修の題材になった「ビジネス」映画。
男はつらいよ!のストーリーはテキ屋で※がらっぱちの車寅次郎(渥美清)が、旅先で知り合ったマドンナ(当時の売れっ子や話題の女優を起用)への片思い、異母妹さくら(倍賞千恵子)との兄弟愛、叔父家族とのひと悶着、タコ社長と罵倒合戦、最後はマドンナに好きな人ができ寅さん失恋・・・ですが実はビジネスに役立つ?作品があります。
※江戸弁で落ち着きない、言動が粗い人
その作品とは「男はつらいよ 拝啓車寅次郎様」(第47作)
社会人となった甥の満男(吉岡秀隆:北の国からでは純)が仕事(靴の営業)でうまく行かずに家族へ愚痴をこぼすシーン。
長年、色々な物を全国津々浦々、敵屋で売ってきた寅さん。営業の仕事について不平不満を漏らす満男に物を売る素質、営業力があるのか?をちょうど目の前にあった鉛筆を見るなり「このえんぴつ、おじさんに売ってみな」と言い、え~無理だよ!の表情をしながら満男は、えんぴつを寅さんに売ります。
満男が「消しゴム付きで便利な鉛筆です。買ってください。」売り始めますが、寅さんは別にそんなもの~と言った雰囲気で「いらない」と言い、「僕は字を書かないから鉛筆なんて必要ありません」ときっぱりと断ます。すっかり自信のない、さえない様子の満男は「こんな鉛筆は売りようがない!」と無理だと思った所に、寅さんは満男から鉛筆を取り上げて「貸してみな」と笑みを浮かべながら寅さんが語り始めます。
寅次郎:「おばちゃん、俺はこの鉛筆を見ると、おふくろのことを思い出すんだ。 オレは不器用だったから、満足に鉛筆ひとつ削れなかった。すると夜、おふくろが鉛筆を削ってくれたんだ。火鉢の前できちんと正座して削ってくれるんだけど、 削りカスが火の中に入るとプーンといい香りがしてな。きれいに削ってくれた鉛筆で勉強せず、落書きばっかりしていた。
でも削った鉛筆が短くなると、その分だけ頭が良くなった気がしたもんだ。
お客さん、ボールペンってものは便利でいいでしょ。 だけど味わいってもんがない。
その点、鉛筆は握り心地が一番。
木の温かさ、六角形が指の間にきちんと収まる。
ちょっとそこに何でもいいから書いてごらん。(客役の満男が渡された鉛筆で試し書きをすると満足を感じる表情になる)
どう、デパートでお願いすると1本60円はする品物だよ。
だけど、ちょっと削ってあるから30円だな。
(満男が手を止めて寅さんを顔をみる)
いいよ、いいよ、タダでくれてやったつもりで20円!
(いいの?という顔の満男)
すぐ出せ。さっさと出せ。」
(居合わせたおいちゃん、おばちゃん、妹のさくらまでも財布をまさぐる)
懐かしそうに鉛筆を見ながら、情感たっぷりに活舌の良い語り口調で話していると喧嘩相手である印刷会社のタコ社長も「お見事」と認め、その場にいた皆が鉛筆を欲しくなってしまいます。
このシーンは売りたい物の価値とはいったいどんな価値があるのかを再考するきっかけとなり、営業職やサービス業、新人研修などに最適ではないかと思いスタッフの新人研修、「フリー課題研修:映画男はつらいよ!で知る物の価値とは?」で活用し好評でした。
新年度の研修内容でお悩みのそこのインテリ(頭のいい人をインテリという寅さんの「常套句(じょうとうく)」)の方、ぜひこのシーンを題材とした研修を開催ください。
「男はつらいよ 拝啓車寅次郎様」(第47作)はビジネス関連、士業(税理士・会計士など)によるコラム・ブログ等で取り上げられる寅さん初心者の向けの魅力ある作品です。ぜひご覧ください!
映画『男はつらいよ』(第47作)予告編映像 松竹チャンネルより
番外編(応用編?)
すたみなDVDを売る。
私、すたみなが寅次郎になり変わり鉛筆ではなく、DVDを売るには?について
先ほど挙げた場面になぞってみました。
すたみなは、長年色々な職種(事業開業、営業・飲食業・宿泊業)を経験をしてきた。たまたま遊びに来ていた甥のたけしは最近タツヤ書店でバイトをしているので、物の売り方の素質があるのかをちょうど目の前にあったDVDを「このDVD、おじさんに売ってみな」と言い、渋々、たけしは、DVDをすたみなおじさんに売ります。
たけしが「特典付きで話題作の映画DVDです。買ってください。」と売り始めますが、すたさんは即座に「いらない」と言い。「僕は動画配信サービスを利用しているからDVDなんて必要ありません」と断ります。 たけしは「こんなDVDは売りようがない」と自信喪失気味にすると、すたさんは笑みをうかべながらたけしからDVDを取り上げて
すたみな:「おばちゃん、俺はこのDVDを見ると、初恋のことを思い出すんだ。
オレは恋にも不器用だったから、映画のひとつも誘えなかった。
夜、思い切ってラブレターを書いて大好きな映画「ボディーガード」のDVDを添えて
送ったんだよ。気分はこちとらケビンコスナー
さしずめ 相手はホイットニー・ヒューストン
そしたら1週間後に好きだった彼女から返事が来てた!
手紙を前にソワソワして、封もあけられない。。思いきって封を開けたら。
※(以下実話ってヤツです。)
ありがとう!私もこの映画好き。でも。。。
今はお付き合いをしている人がいるの。。。気持ちは嬉しかった。
ふられたけど💔今でもたまにDVDのパッケージを見ると
そのころに戻ったような気持ちになるんだよ。
お客さん、動画配信サービスってものは便利でいいでしょ~
だけど味わいってもんがない。好きな作品もずっとは観られるとも限らない~
その点、DVDはパッケージがある。当時、公開された予告映像や特典映像も見られる。半永久的に作品と出会える。
何気にパッケージを見ながら、監督はこの人か、キャストは確かあの人、ストーリーは・・・観る前に予習ができる。
再生機に映画のDVDを入れ、再生ボタンを押す。するとあの頃にタイムスリップした感覚と映画の世界にいざなわれる。
どう、デパートでお願いすると1作品3000円はする品物だよ。
だけど、ちょっと前の作品だから2000円だな。
(たけしが手を止めてすたさんを見る)
いいよ、いいよ、タダでくれてやったつもりで1500円!
(いいの?という顔のたけし)
すぐ出せ。さっさと出せ。」
(居合わせたおいちゃん、おばちゃん、妹のはるかまでも財布をまさぐる)
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投稿を表示アキさん コメントありがとうございます。
髙木屋さんに行かれていたんですね!子ども頃は行きましたが、最近は行けてないので
近々いきたいと思います。
寅さんの口調が大好きです!
私も男はつらいよシリーズを観返したいと思っております。
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投稿を表示寅さん口調良いですね(^-^)寅さんの実家?のモデルになった柴又の高木屋さんはよく通ってました!久しぶりに寅さんが観たくなりました!
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投稿を表示シモ坊さん
コメントありがとうございます!
クリビツテンギョウ(懐かしいです)いただきうれしい限りです。
寅さんのテキ屋口調がたまりません。
やけのやんぱち、日焼けのなすび、色が黒くて食いつきたいが、わたしゃ入れ歯で歯が立たないよ。
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投稿を表示応用編まであるとは、
クリビツテンギョウのビックリです。
寅さんのテキ屋口調が浮かんで来ます。