チーム 名画座
2024/11/20 19:44
昭和・平成シネマ画報 「羅生門」「死刑台のエレベーター」
『羅生門』』(1950)
平安時代の京。ギラギラと刺すような陽光を浴びながら、ひと組の夫婦を襲う野獣のような盗賊。目を覆うような修羅場の後に語られた事の顛末は、語る者によってまるで異なり、何が真実なのかがさっぱり分からない。人間の心に棲みついたエゴを嫌というほど見せられてなお、人を言じることに前向きになれるだろうか? 無垢な赤子の温もりが、冷えきった男たちの心に灯りをともすと信じたい。
『死刑台のエレベーター』(1958)
若干25歳、ルイ・マル監督の魔性の映像美。ジャンヌ・モローの妖しいまでにけだるい横顔。一瞬にして都会の孤独に引きずり込むマイルス・デイビスのトランペット。
これぞクールの極み!
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