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LOQ
2024/11/07 11:23

ある映画に対して、それに異論を呈する映画

          物言い映画について   その1

 

      ある映画に対して、それに異論を呈する映画

 

 

ある映画に対して、それに異論を呈するモチベーションでつくられた映画がありますね。

そういう映画を一般にどう呼ぶかわからないので「 アンチテーゼ映画 」「 反論映画 」でもいいのですが、僕個人は「 物言い映画 」と呼んでいます。

すでにレビューで何度か書いてきたことですが、DISCOVER USのコラムでも改めて取り上げます。

 

どういう作品があるかというと

例 その1

物言いされた側は

『 突入せよ !   「あさま山荘」事件 』( 2002年公開   脚本・監督  原田眞人 )

 

1972年に起きた連合赤軍による あさま山荘事件を警察側から描いた作品で、

原作は指揮を執った元・警察庁の佐々淳行。

 

 

 

 

                               

この作品に物言いした作品は

『 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程 』

(  脚本・監督  若松孝二   共同脚本 掛川正幸 大友麻子

 

 

                実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)の画像・ジャケット写真                

若松孝二は『 突入せよ !  「  あさま山荘 」事件 』が権力側から描かれ、主人公の佐々淳行役を役所広司が演じたことに「 ふざけるな 」と憤慨して映画化を決意したと公言しています。

ただ題材の難しさと資金難から企画は難航。

 

制作資金はカンパの他、自宅を抵当に入れ、自身の別荘を解体に至るまでロケに使って撮影。

『 突入せよ !  「  あさま山荘 」事件 』の5年後、2007年公開。 

 

例 その2

物言いされた側は

『 トップガン 』( 1986年公開 

監督 トニー・スコット

脚本 ジム・キャッシュ  ジャック・エップス・ジュニア

 

               トップガンの画像・ジャケット写真

                   

 

             

 

アメリカ海軍艦上機パイロットを描いた、みなさんご存じのメガヒット作で、

トム・クルーズがトップスターの地位を確立し、メグ・ライアン、ティム・ロビンスらが注目されました。

大人気の一方で公開当時から、「 タカ派レーガン政権下のMTV世代に向けたリクルート映画 」などの批判の声も多かった。

その一人がオリバー・ストーンでアメリカのメディアでだけでなく、来日時の講演でも舌鋒鋭く酷評していました。

 

3年後に作られたのが、

『 7月4日に生まれて 』( 1989年公開  監督 オリバー・ストーン )

彼のベトナム戦争三部作・第二弾。

 

 

               7月4日に生まれての画像・ジャケット写真

 

             

傷病兵ロン・コービックの自伝的小説( オリバー・ストーンと共同脚本 )の映画化。

本作が『 トップ・ガン 』に対抗して作ったとするオリバー・ストーンの発言や記録は今回見つけられませんでした。

しかし、主演にトム・クルーズを起用した点を考えても、僕は「 物言い映画」と考えて間違いないと思っています。

 

さて、「 物言い映画 」を挙げる時、代表例と言われてきたのは、

『 真昼の決闘 』に対しての『 リオ・ブラボー 』です。

これについては別稿に改めて書きます。

 

 

 

  真昼の決闘 』と『 リオ・ブラボー 』 物言い映画について その2   につづく

 

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