2000年以降のフランス映画(3)「クリスマス・ストーリー」&「プチ・ニコラ」
●♪★🎬●2000年以降のフランス映画のご紹介(No.3)
前回に続き、2つの作品のご紹介をします。今回は、ドラマの「クリスマス・ストーリー」(2008)と大ヒット作のコメディ「プチ・ニコラ」(2009)を選びました。
アルノー・デプレシャン監督の作品は、全般難解に感じ、常連で監督もしているマチュー・アマルリックも存在感はあるものの、やや役のキャラクターを理解しにくいのですが、今回は、その中では、比較的わかりやすい「クリスマス・ストーリー」を挙げました。キャストは現在も活躍している俳優ばかりなので鑑賞する価値はあるかと思います。
「プチ・ニコラ」は、もう楽しく、ほのぼのとした作品なので、是非ご覧ください。ママ役のヴァレリー・ルメルシェは、世界的女性シンガー、セリーヌ・ディオンの半生を描いた「ヴォイス・オブ・ラブ(Aline)」(2020) の監督・主演を務める実力のある女優さんです。
■■「クリスマス・ストーリー(Un Conte de Noel) 」(2008)の監督とキャスト
アルノー・デプレシャン監督のヒューマン・ドラマ。主演のカトリーヌ・ドヌーヴに、マチュー・アマルリック、メルヴィル・プポー、キアラ・マストロヤンニ、エマニュエル・ドゥヴォス等が脇を固める。
■ストーリー
母ジュノン(ドヌーヴ)の病気をきっかけに、疎遠になっていた子供たちがクリスマスに集い、愛憎の中で波乱含みのひとときを送る姿を描く。監督の出身地でもある、フランス北部の街ルーベが舞台。年を重ねてもなお仲むつまじいアベルとジュノンのヴュイヤール夫妻に、かつて4人の子供がいた。しかし長男のジョゼフは白血病を患い7歳でこの世を去った。それから長い年月が経ち、それぞれに独立した3人の子供たち。長女エリザベートは生真面目な劇作家。一方の次男アンリ(アマルリック)は一家の問題児。そして心優しい末っ子のイヴァン。6年前、アンリと折り合いの悪かったエリザベートは、彼を家族から追放し絶縁状態となっていた。そんなある日、母ジュノンはジョゼフと同じ白血病を宣告される。そこで、ジュノンを助けるため、バラバラだった家族はクリスマスを前に久々の再会を果たす。
■■「プチ・ニコラ(Le Petit Nicolas)」(2009)の作品概要
前作の「モリエール 恋こそ喜劇」でセザール賞を受賞したローラン・ティラール監督のコメディ映画。ニコラ役はマキシム・ゴダール、ママはヴァレリー・ルメルシェ、パパはカド・メラッドが演じる。フランスで長年愛読され続けている国民的人気絵本「プチ・ニコラ」を実写映画化したファミリー映画。
ヒット作となったので、2014年には主演をマテオ・ボワッスリエに変更した続編「プチ・ニコラ 最強の夏休み」も公開された。
■ストーリー
1960年代のパリ。優しい両親と個性的な仲間たちと幸せに暮らしている小学生ニコラは、ある日、両親のそぶりから弟が生まれると思い込んでしまう。両親の愛情が弟に独り占めされて、自分は森に捨てられてしまうと不安になったニコラは仲間に相談し、両親の機嫌を取ろうと頑張るが、なかなかうまくはいかない。そこで、弟が生まれたらギャングにさらってもらおうと考えたニコラたちは、ギャングへの依頼料を稼ごうとする。
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** この書籍に、2000年以降の作品を増やしたいですね!