2024.2.3 ♪シネマ・フランセVol.3(ご報告)
■はじめに
東京日仏学院で昨年読書クラブが開催され、メディアテークに、まだ鑑賞できていないフランス映画が多数あることを知った。特にブノワ・マジメル氏が主演する「王は踊る(Le Roi Danse)」(2000)を見つけたが、この作品は2017年の関根敏子先生の“フランス・バロックの舞踏”シリーズの講座(“舞踏の踊りと音楽”)でご紹介があったもので、この映画のサントラ盤のノートもご執筆されている。
■開催状況
東京バロックダンス研究会主宰の浜中康子先生にも、ご協力頂き、当日は同会から3名、♪サロン・フランセのメンバーから3名他の出席者で開催した。会の状況は富山順子さんに撮影して頂いた。
東京バロックダンス研究会や古楽を勉強されている方々は、マラン・マレと師のサント・コロンブの葛藤と愛を描いた「めぐり逢う朝」(1991)を何度も鑑賞され、ヴィオル(ヴィオラ・ダ・ガンバ)を勉強される方も急増したという現象をお聴きし驚いた。(私はパンフレットとCDを持っており、マラン・マレの「フォリア」は印象深い作品の一つ。)
■講座の概要(抜粋)
●「王は踊る」
ルイ14世の踊る太陽の衣装をつけた絵画他から、基本の足のポジションの違いのご説明等もあり、年表での比較を交え、全般わかりやすくご説明頂いた。
映画はリュリが『テ・デウム』を指揮する際に、指揮棒として使った杖で足を強打してしまう惨事からスタートする。楽曲はモリエールの「町人貴族」から「トルコの儀式のための行進曲」等をご紹介頂いた。
また、浜中先生が東京日仏学院で、当時あまり知られていないバロックダンスを、来日したブノワ・マジメル氏の前で披露されたというエピソードもあり、当時のお写真を、皆でうっとり眺めたりした。
★映画の詳細は→ https://community.discas.net/announcements/fdftkar93eaigdjy
●「めぐり逢う朝」/「モリエール 恋こそ喜劇」
「めぐり逢う朝」は、有名なジョルディ・サヴァールのサントラ盤から「夢見る人」等をご紹介した。私の方からもパスカル・キニャールの原作本をお持ちした。
「モリエール 恋こそ喜劇」の方は、ご紹介する時間はなかったが、YouTubeの広告動画で解説する俳優の江守徹氏がモリエールから役者名をつけたとのことで、なるほど・・と思った次第。
★映画の詳細は→ https://community.discas.net/announcements/9dktzkz6kcq9n43y
■最後に
集合写真には、生憎早く退出された2名の方は入っていません。この後の関根先生を囲む2次会は5名で盛り上がりました。
♪シネマ・フランセですが、基本はレンタル等で利用できる映画を選択する予定ですが、「王は踊る」の方は中古版も高価で、ご鑑賞頂く機会が少ないのは残念ですが、この様な特殊なテーマの映画作品に、ご興味を持って頂けたのは、大いに収穫がありました。
★次回(4/21)の♪シネマ・フランセVol.4は →
https://community.discas.net/announcements/lvdpkvxmjiqkisyb
●ご参考
昨年12月に公開された「ポトフ 美食家と料理人」のイベントで、ブノワ・マジメル氏が来日されました。浜中先生と写られた写真と比べ、当然ながら貫禄がありますね。
写真は、トラン・アン・ユン監督と、「青いパパイヤの香り」(1993)主演の監督の奥様。