アレキサンドル・デスプラのフランス映画を3つご紹介!
◆はじめに
フランス映画だけでなく、米国等のメジャーな映画音楽を担当する、アレキサンドル・デスプラについては、長いクラシック音楽の経験からの曲想の特徴があると思うが、映画をみて、その人を感じる迄にはいたっていない。沢山の作品があるので、いろいろ鑑賞している時間はないが、いろいろと調べてみたいところ。
音楽映画(そのもの)では、9/16の♪シネマ・フランセで取り上げる「最後のマイ・ウェイ」や「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」がある。
また最初の頃に「エッフェル塔 創造者の愛」を取り上げたが、最近ではジャン・ルノワールに因んでご紹介した「ルノワール 陽だまりの裸婦」はデスプラの特徴が、多少出ている様な気がする。
今回は、「ココ・アヴァン・シャネル(Coco avant Chanel)」、「わたしの可愛い人 シェリ(Cheri)」、とポランスキー監督の作品を多く担当しているので、その中で「オフィサー・アンド・スパイ (J'accuse)」を取り上げる。
◆「ココ・アヴァン・シャネル(Coco avant Chanel)」(2009)
「アメリ」のオドレイ・トトゥが、若き日のココ・シャネルを演じた伝記映画。監督は「ボレロ 永遠の旋律」のアンヌ・フォンティーヌ。ショパンの「別れの曲」も使用されている。ちなみにタイトルは“前の名前はココだった・・”という意味になる。
◆「わたしの可愛い人 シェリ(Cheri)」(2009)
フランスの女流作家コレットの代表作「シェリ」を、「危険な関係」のスティーブン・フリアーズ監督がミシェル・ファイファー主演で映画化。20世紀初頭の華やかなパリを舞台に、美貌と知性で富と名声を手に入れた40代後半の元高級娼婦レアと、母子ほども年齢の離れた19歳の青年シェリの恋愛を描く。動画の最後のあたりを聴くと、やるせなく、けだるい感じのレアのテーマの曲があらわれる。
◆「オフィサー・アンド・スパイ (J'accuse)」(2019)
ロマン・ポランスキーが19世紀フランスで実際に起きた冤罪事件“ドレフュス事件”を映画化した歴史サスペンス。1894年、ユダヤ系のフランス陸軍大尉ドレフュスがドイツに軍事機密を漏洩したスパイ容疑で終身刑を言い渡されたが、対敵情報活動を率いるピカール中佐はドレフュスの無実を示す証拠を発見し上官に対処を迫る・・。ピカールをジャン・デュジャルダン、ドレフュスをルイ・ガレルが演じた。映画の内容からして、全般ハードな曲が多いが、社交界でのコンサートの場面では、フォーレのピアノ四重奏曲が使われていて、ソフトな要素も含まれている。
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アレクサンドル・デスプラというフランスの映画音楽の作曲家 ご存知ですか?
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9/16(月・祝) ♪シネマ・フランセ Vol.6 (開催のご案内)