LOQ
2025/06/10 17:28
凄みある映像美を 見逃すな

c)吉田修一/朝日新聞出版 (c)2025映画「国宝」製作委員会
良い映画に共通する点がいくつかあると思います。
映画館で観ながら「 今 映画を観ている 」という至福を感じること。
フィクションとわかっていながら、作品の登場人物に「 人生 」を感じること
そして観終わっても作品を反芻し、そこからインスパイアされて別の本や映画を求めること。
僕には本作はいずれも当てはまり、『 残菊物語 』『 アマデウス 』『 さらば、わが愛 / 覇王別記 』などを観たくなりました。
これは歌舞伎役者の生涯を描くことを通しての「 情念 」の映画。
男が女を演じる 歌舞伎の女形
そうでない俳優が 歌舞伎役者を演じ
在日コリアン三世の監督 と フランス人キャメラマンが 日本の芸能の神髄 歌舞伎 を撮る
ひとつ間違えば まねごと まがいもの と相手にされず嘲笑される。
「 その才能が血統を凌駕する 」 本作のキャッチコピーだが、
「 なされる表現が表現者の属性を凌駕 」していて、
作品の映像美も、キャストたちの演技も、凄みのある美しさで
観ている僕の胸を打ち圧倒しました。
これはもうスタンディングオベーションでしょう。
スタッフ、キャストのクレジットを確認しながら喝采を贈りました。
劇場に足を運ばれること 強力おススメします。
『 国宝 』の公式サイト、 予告編はこちら
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