2024年に観た映画(29) 「ルックバック」
2024年に観た映画(29) 「ルックバック」(c)藤本タツキ/集英社 (c)2024「ルックバック」製作委員会幼少の頃からジャンプっ子の私ですが、昔も今も“紙”世代。(Web上の)ジャンプ+のみで掲載される作品にはまるでご縁がない。なので本作も原作の存在を全く知りませんでした。藤本タツキ先生の作品と知って、これは原作→本作の順でないと絶対にマ
あつぎの森の素敵な映画館 kikiさん
あつぎの森の素敵な映画館 kikiさん小田急線新宿駅から本厚木駅までは、快速急行で50分弱。駅から徒歩5分の「Amyuあつぎ」というビルの9階に「あつぎのえいがかん kiki」さんはあります。※劇場HPより2022年の2月に初めて訪問しました。こちらの映画館の特徴は、その上映ラインナップ。ちなみに今週は3つのスクリーンで1日に15本もの
2024年に観た映画(27) 「碁盤斬り」
2024年に観た映画(27) 「碁盤斬り」(c)2024「碁盤斬り」製作委員会(c)2024「碁盤斬り」製作委員会白石和彌監督作品初観賞。役者草彅剛の印象が少しずつ変わってきていて、朝ドラ「ブギウギ」あたりから、とても好感を持つようになっています。この不器用な役者を生かすも殺すも監督あるいはキャスティング・ディレクター次第だと思いながら、白
2024年に観た映画(26) 「小早川家の秋」
2024年に観た映画(26) 「小早川家の秋」「午前十時の映画祭14」で取り上げてくれた小津作品2本。7/14まで上映中。1961年に公開された、小津監督の最後から2番目の作品(ちなみに先日観た「宗方姉妹」は「むなかた」ではなく「むねかた」でしたが、本作も「こばやかわ」ではなく「こはやがわ」)。今でいう“事業継続”が難しくなった造り酒屋を営む一
2024年に観た映画(24) 「宗方姉妹」
2024年に観た映画(24) 「宗方姉妹」昔は銀座並木座(1998/9/22閉館)が毎年お正月に小津さんの作品を上映してくれていて、足を運んだものでした。昨年の生誕120周年のイベントも期待した上映イベントがなく、「午前十時の映画祭14」で2本の小津作品を取り上げてくれたのはとても嬉しいです(本作は7/14まで上映中)。「晩春」と「麦秋」の
2024年に観た映画(23) 「関心領域」
2024年に観た映画(23) 「関心領域」耳障りな前奏曲と真っ暗な映像で幕を開ける本作。「ウエスト・サイド物語」みたいだなどと思いながら、延々と続くので一瞬時間の感覚が消え失せる(何分間費やされたのだろう?)。エリート将校一家の豊かな暮らしぶりと日々のさざ波を淡々と追いながら、無数に配置された固定カメラがまるで定点観測するかのように、一家の
2024年に観た映画(22) 「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章」
2024年に観た映画(22) 「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章」前章に続いて、結局原作を読み込む事無く後章を観賞。大学生となった門出とおんたんのキャンパスライフが、巨大UFOの暴走で踏みにじられていくのが悲しい。本作最大の魅力は、彼女たちの日常にこそあるのに。その対極となる非日常的な出来事は、そもそも無抵抗な異星人を問答無用に駆除し続ける政府の方針が、良識ある観
2024年に観た映画(21) 「青春18×2 君へと続く道」
2024年に観た映画(21) 「青春18×2 君へと続く道」18年前、18歳のジミーが出会った日本人旅行客の女性。彼女との約束を胸に思い出を振り返りながら、今度は彼自身が旅人となって日本を旅する物語。既視感のある恋バナを、日台友好青春恋愛ロードムービーとして仕上げる藤井監督の手腕。一つ一つのディテールを大切にする事で、新鮮味のない出会いと別れのシチュエーショ
藤井道人監督作 三選
藤井道人監督作 三選藤井道人監督、1986年生まれの37歳。社会派ドラマ、ファンタジー、実話の映画化、リメイク物とジャンルを問わない作品に挑みながら、ただの職業監督の枠には収まらない監督さん。新作も公開中ですが、過去3作を振り返りました。「宇宙でいちばんあかるい屋根」(2020年9月公開)私の藤井道人監督体験はこの作品
2024年に観た映画(20) 「霧の淵」
2024年に観た映画(20) 「霧の淵」予告編の映像ショットに観賞意欲をそそられたものの、ほぼどこの劇場も上映を終了していて、唯一都内で上映していた立川の映画館まで足を運びました(しかも上映開始は21時20分!)。奈良の山奥で代々旅館業を営む一家に生じた問題と、かつての賑わいを失くしてしまった集落の現状とがシンクロする物語。固定化されたカ