【ネタバレ】『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』賛否両論の解釈を解説・考察
【ネタバレ】『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』賛否両論の解釈を解説・考察まず、記事を読んでいただく前に一言。映画に対する【否】について。私個人として、どんな映画であろうと【否】と受け止めることには同意しない。それは単に「好きじゃない、理解することができない」だけであって、その作品を【否】として評価すべきものでないと断言したい。特に今回、『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』に
「エクソシスト」の中にある様々なリアルな恐怖
「エクソシスト」の中にある様々なリアルな恐怖強力なホラー映画ってただ怖いだけではなくて、そこから様々な重層的な意味が読み取れるものです。だから、どんなに自分とかけ離れた超自然現象を扱っていても、どこかで自分にリンクするところがあって、真に迫って感じられる。古典中の古典「エクソシスト」はもちろんそうで、読み方によって実に多くの、様々な「リアルな
「アステロイド・シティ」 虚構を楽しむウェス・アンダーソンの世界
「アステロイド・シティ」 虚構を楽しむウェス・アンダーソンの世界本作の、そしてウェス・アンダーソンの映画のキーワードは、「虚構」。 映画はそもそも、虚構です。それは当たり前の大前提で、みんなわかってること。どんなに本物らしくても、映画の中で起こっているのは作りごと。人は俳優が演じているし、背景はセットやロケーションだし、起こる出来事にはシナリオがあります。 でも
【ネタバレ】「怪物」坂元裕二脚本の印象的なセリフたち
【ネタバレ】「怪物」坂元裕二脚本の印象的なセリフたち是枝裕和監督作品「怪物」の魅力はまずは、映画「花束みたいな恋をした」やドラマ「カルテット」「大豆田とわ子と三人の元夫」などの坂元裕二の脚本。ドキッとさせられる、印象的なセリフがたくさんあります。 いくつか抜き出してみました…完全にネタバレになっちゃうので注意。覚え違いをしてるところもあるかもなので、
【ネタバレ解説】『怪物』とは誰なのか。その正体を考察してみる。
【ネタバレ解説】『怪物』とは誰なのか。その正体を考察してみる。こんにちは。 「映画に見つける、おしゃれとメッセージ〜映えと深読みと、ひとつまみの恐怖。〜』 をテーマに、"おしゃれ映画"コラムを担当しているSéa(せあ)です。 今回は、6月2日(金)公開の最新日本映画『怪物』について紹介。冒頭の概要解説以外はネタバレを含んで"怪物とは誰なのか"を考察していきたい
レディオヘッド「クリープ」がつなぐ2本の映画
レディオヘッド「クリープ」がつなぐ2本の映画最近映画を観たら、全然関係ない2本の作品で、レディオヘッドの1993年のヒット曲「クリープ」が劇中で印象的に使われていました。いや、たまたまなんですけどね。どちらも登場人物の心情を伝えるのにすごく効果的な使われ方になっていて、ちょっと感動してしまったのです。 1つは、マーベルの「ガーディアンズ・オブ
ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 気持ち良さの理由!
ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 気持ち良さの理由!「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」家族で観に行って、大人も子どもも等しく大満足でした。楽しかった!これほどまでにみんなが好きになる理由、思うのは、この映画が最高に「気持ちいい映画」である、ということじゃないでしょうか。まるで、「ゲームのマリオを自分でプレイしているみたい」な気持ち良さ。映画館
「ハロウィン THE END」に合わせて、ハロウィンシリーズ全紹介
「ハロウィン THE END」に合わせて、ハロウィンシリーズ全紹介2023年4月14日に公開された「ハロウィン THE END」は、「ハロウィン」(2018)、「ハロウィン KILLS」(2021)に続く続編で、3部作の完結編に当たります。そして更に、2018年に公開された「ハロウィン」には、1978年公開のジョン・カーペンター監督作「ハロウィン」という先行作品が
オリジナルを再評価させる使命を負った「シン・仮面ライダー」
オリジナルを再評価させる使命を負った「シン・仮面ライダー」「シン・仮面ライダー」のパンフレットに庵野秀明監督のコメントが掲載されていて、そこにはこんな意味のことが書かれています。「僕の考えた仮面ライダーを作りたいではなく、仮面ライダーという作品に恩返しをしたい」「オリジナルの魅力を社会に広げ、オリジナルの面白さを世間に再認識させたい」 つまり、オリジナルの
「トリとロキタ」と、シビアな子どもたち映画の系譜
「トリとロキタ」と、シビアな子どもたち映画の系譜ベルギーの映画監督ダルデンヌ兄弟による「トリとロキタ」が、2023年4月現在上映されています。アフリカから難民としてやって来た十代の少女ロキタと幼い少年トリ。ボートで出会った2人は、難民ビザを受給するため、姉弟であることを装います。ままならない現実、2人を利用する大人たち。シビアな現実に翻弄され