クエーカーとハリウッドの赤狩り
クエーカーとハリウッドの赤狩りクエーカー( 教、派 )はキリスト教プロテスタントで、また歴史的平和教会の一宗派。非戦・平和主義を強く唱えることで知られます。知ったきっかけは、テレビで観た『 真昼の決闘 』と『 友情ある説得 』からでした。 たぶん昭和40年代前半 中学生の頃だったと思います。 『
生きてきた人の言葉 生きていた人の面影
生きてきた人の言葉 生きていた人の面影原爆というテーマは、あまりにもすさまじい地獄絵図に打ちのまされ、僕はいつまで経っても苦手でたじろいでしまいます。 日本被団協のノーベル平和賞受賞は朗報ではありますが、一方で意外な予期せぬサプライズと感じました。 世界の現状とのギャップによる無力感から頭と心はかたまり、無知と無関心のループの中にず
三十五年目の「 五月三十五日 」
三十五年目の「 五月三十五日 」1989年は激動の年でした。 1月7日、昭和天皇が崩御され、元号が平成になると、2月9日手塚治虫、6月24日美空ひばり、11月16日松田優作が亡くなった。2月にソ連がアフガニスタンから撤退。6月3日イランのホメイニ師死去。東欧では次々と社会主義政権が崩壊、11月10日ベルリンの壁崩壊。12月3日マル
今村昌平 渾身の一作『黒い雨』
今村昌平 渾身の一作『黒い雨』黒い雨とは、核爆発の後に土砂やがれきなどを含む重油のような大粒の雨。ヒバクシャは爆撃を免れても、死の灰と同じく放射性降下物であり、被曝(二次被爆と呼ばれた)して、時間をかけてもたらされる死の恐怖に苦悩する。 昭和25年。閑間重松(北村和夫)は同居する姪・高丸矢須子(田中好子)の縁談が破れるのに心を痛
観終わったときに感じたこと
観終わったときに感じたことこの映画は、私たちが今核の時代のパラドックスに生きているのを改めて伝えている。 原爆はおそろしい。 ヒロシマ・ナガサキのようなことを願い 廃絶を心から求める。原爆はおそろしい。 ヒロシマ・ナガサキと同じ目に合いたくない。 廃絶のカサから出るのがこわい。 核の抑止力で、冷戦時代核のカサに入った欧米や日
原爆タブーに風穴を開けたクリストファー・ノーランにエールを
原爆タブーに風穴を開けたクリストファー・ノーランにエールを原爆の話は重く、つらい。 テーマにした本や映画もついためらってしまうし、日本人同士でも話しづらく、外国人相手ならなおさら。 毎年8月だけでなく活動団体もメディアもけっこう発信してはいる。でも「 核廃絶は世界で唯一の戦争ヒバク国日本の責務 」とか「 忘れてはならない、後世に伝えなければ 」などの紋切
複眼の視点で語られた原爆の世界史の映画
複眼の視点で語られた原爆の世界史の映画『 オッペンハイマー 』がハリウッドで作られたからと言って、アメリカの視点で作られた映画ではありません。 それどころか、どこかの国や民族や政治的立場で語ることによって、アイデンティ・ポリテイクスの論争に絡み取られないよう、細心の注意と工夫がなされています。 「 アメリカの言い分を、日本人としてどう
『オッペンハイマー』観てきました !!!
『オッペンハイマー』観てきました !!!すばらしいです。 圧巻です。 興奮が収まりません !!!予習していた甲斐がありました。 登場人物とか、エピソードとかスッと入り3時間あっという間でした。セリフで誰でどういう人物かわかります。 それでいて説明ゼリフと感じさせません。 日本人として観ておきたい、知っておくべき歴史とか言いたくありません
『オッペンハイマー』に登場するキーパーソンたち 予習篇 その1
『オッペンハイマー』に登場するキーパーソンたち 予習篇 その1シリーズ 『 オッペンハイマー 』の日本公開を待ちながら その7©2022 UNIVERSAL STUDIOS 『 オッペンハイマー 』がいよいよ3月29日から公開されます。 映画を観るにあたって、予備知識なしに白紙でみるか、予習して大筋を理解して臨むか。 ポリシーが決まってる人もいるでしょうし、ま
『オッペンハイマー』に登場するキーパーソンたち 予習篇 その2
『オッペンハイマー』に登場するキーパーソンたち 予習篇 その2シリーズ 『 オッペンハイマー 』の日本公開を待ちながら その8 ©2022 UNIVERSAL STUDIOS『 オッペンハイマー 』に登場するキーパーソンたち 予習篇 その1からつづく ● マンハッタン計画のプロデューサーレスリー・グローブス ( 1896 ~ 1970 )[ 演じる